親が施設に入ったら実家はどうする?後悔しないための3つの選択肢と期限

親が施設に入っ たら実家どうする?

親御様が施設に入所され、誰もいなくなった実家…。

「いつか帰ってくるかもしれない」「思い出が詰まっていて手放せない」という感情と、「維持費や管理が大変」という現実の間で揺れるのは非常に辛いですよね。

結論からお伝えすると、
実家をどうするか決める際の「デッドライン」は、親御様の認知症の発症リスクと、相続発生から3年という税制優遇の期限です。

とりあえず放置は危険なのでNG!「売る・貸す・守る」の判断は、感情だけでなく、法的なリスクと維持コストを数字で見て決めるのが最適解と言えます。

この記事では、親御様が施設に入った後の実家をどう扱うべきか、プロの視点で後悔しないための判断基準を徹底解説します。

目次

「とりあえず放置」が最も危険な3つの理由

「今はまだ考えたくない」と放置してしまうと、以下のような「取り返しのつかない事態」を招く恐れがあります。

① 認知症による「資産凍結」のリスク

もし親御様が認知症になり、判断能力が不十分とみなされると、実家の売却や賃貸契約が法的にできなくなります。

成年後見制度を利用すれば売却可能ですが、家庭裁判所の許可が必要で、多大な時間と費用がかかるため要注意です。

ポイント: 親御様が「意思表示ができるうちに」家族信託や今後の意向を話し合っておくことが不可欠です。

② 誰も住まない家は「猛スピード」で痛む

通風や通水が行われない家は、湿気によるカビや配管の腐食が想像以上のスピードで進みます。

  • 物理的劣化: 数年でリフォームなしでは住めない状態に。
  • 特定空き家: 自治体から「管理不全」とみなされると、固定資産税が最大6倍に跳ね上がるリスクがあります。

③ 維持費という名の「見えない出費」

住んでいなくても、以下のコストが毎年かかり続けます。

年間維持費 = 固定資産税 + 都市計画税 + 光熱費(基本料) + 火災保険料 + 管理代行費(or 交通費)

一度ではなく継続的に発生するコストなので、しっかり考えておきたいですよね。

【比較表】売却・賃貸・維持のメリットとデメリット

選択肢向いているケースメリットデメリット
売却する施設費用を捻出したい、相続人が複数いる即座に現金化できる。管理から解放される。親の帰る場所がなくなる。感情的な整理が必要。
貸し出す立地が良い、将来住む可能性がある家賃収入が得られる。家が傷みにくい。リフォーム費用がかかる。店借人トラブルのリスク。
維持する親の回復の見込みがある、別荘として使う親の安心感を守れる。思い出を維持できる。維持費がかかり続ける。資産価値が下がる。

判断を助ける「3000万円特別控除」の壁

もし売却を検討する場合、税制面で非常に重要なのが「空き家の3000万円特別控除」です。

  • 内容: 相続した空き家を売却した際、譲渡所得から最大3000万円を控除できる制度。
  • 期限: 相続開始から「3年目の12月31日まで」に売却すること。
  • 注意: 親御様が施設に入ってから売却する場合も、「老人ホーム入所時の要件」を満たせば適用されるケースがあります。

プロの助言: この制度を使えるかどうかで、手元に残る現金が数百万円単位で変わります。必ず税理士や専門知識のある不動産会社に確認してください。

実家をどうするか決めるための「3ステップ」

迷っている方は、以下の順番で行動してみてください。

  1. 親御様の「本音」と「健康状態」を確認する「本当はどうしたいか」を聞く。同時に、医師の診断や認知症の進行度を把握し、契約行為が可能か確認します。
  2. 実家の「市場価値」を知る今売るといくらか、貸すといくらか。「数字」を見ることで、感情論ではない冷静な判断ができるようになります。
  3. 「遺品整理」を少しずつ始める大きな家を一度に片付けるのは無理です。まずは「親が施設で使わないもの」から整理を始めると、心の準備も整ってきます。

よくある質問(FAQ)

親が「絶対売るな」と言いますが、維持費が限界です。

「売却」ではなく、「実家を信託して活用する」という選択肢や、今の家を担保に融資を受ける「リバースモーゲージ」が使えないか検討しましょう。数字で維持費を示し、「このままだと自分たちの生活が立ち行かなくなる」と誠実に伝えることも大切です。

荷物が多すぎて、売るに売れません。

最近は「残置物込み」で買い取ってくれる業者も増えています。片付けのプロに依頼し、費用を売却代金から相殺することも可能です。

実家は「親子の未来」のためにある

実家を守ることだけが親孝行ではありません。

実家を現金化して、より質の高い介護サービスや、親子の穏やかな時間のために使うことも、立派な選択肢です。

  • 「認知症」になる前に話し合う。
  • 「3年」という税金の期限を意識する。
  • 「査定額」という現実を見てから判断する。

今の決断が、将来のあなたとご家族を助けることになります。

まずは、実家が現在どの程度の価値があるのか確認してみてください。

ネットの不動産一括査定サイトを利用すれば無料で家の査定依頼が可能です。

査定したからと言って必ず売却しなければならないということはありませんので、この機会に家の価値を調べておくとよいでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

木村仁のアバター 木村仁 株式会社NEXT CREATION 代表取締役

大和ハウス工業で不動産営業を経験し、宅地建物取引士を取得。
現在はWEBマーケティング会社「株式会社NEXT CREATION」を経営。
このサイトでは、特定の会社をすすめるのではなく、家づくり・住み替え・売却で後悔しないための判断材料を中立的な立場で解説しています。

目次