【保存版】リースバックとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説

不動産を売却しても、そのまま今の家に住み続けたい——。
まとまった資金が必要だけれど、引っ越しはしたくない。

そんな悩みを解決する手段として、近年注目を集めているのが「リースバック」です。

しかし、「仕組みがよくわからない」「怪しいのではないか」と不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、不動産のプロがリースバックの仕組み、メリット・デメリット、そしてトラブルを避けるための業者選びのポイントを徹底解説します。

専門用語をわかりやすく噛み砕きながら、あなたの「住まいのこれから」を判断するための正確な情報をお届けします。

目次

リースバックとは?仕組みを30秒で解説

リースバック(Sale and Leaseback)とは、一言でいうと「自宅を売却して現金化し、その後は賃貸として家賃を払いながら同じ家に住み続ける仕組み」のことです。

通常、家を売ると所有権が他者に移るため、退去しなければなりません。

しかし、リースバックでは「売買契約」と同時に「賃貸借契約」を結ぶことで、所有者から「借主」へと立場を変えて、そのまま居住することが可能です。

リースバックの基本的な流れ

  1. 売る:不動産会社や投資家に自宅を買い取ってもらう(代金一括受取)。
  2. 借りる:買い手と賃貸契約を結ぶ。
  3. 住む:毎月の家賃を支払い、今まで通り生活する。
  4. (将来的に):そのまま住み続ける、引っ越す、あるいは買い戻すことも可能。

どんな人が利用している?

  • 老後の生活資金や医療費を確保したい方
  • 住宅ローンの返済負担を減らしたい方
  • 相続対策として資産を整理しておきたい方
  • 事業資金や急な出費に対応したい方
  • 子供の転校を避けたいので、一時的に今の家に住み続けたい方

リースバックの3つの大きなメリット

なぜリースバックを選ぶ人が増えているのでしょうか。

通常の売却にはない、独自のメリットが3つあります。

1. まとまった現金を一括で受け取れる

最大のメリットは、自宅という資産を現金化できる点です。売却代金は原則として一括で支払われます。この資金の使い道には基本的に制限がありません。

  • 住宅ローンの完済
  • 老後資金の確保
  • 借金の返済
  • 事業資金

特に、住宅ローンの返済が厳しくなった場合、競売にかかる前にリースバックを利用することで、「住み続けながら借金を整理する(任意売却との組み合わせ)」という選択肢も生まれます。

2. 引っ越しの必要がなく、生活環境が変わらない

家を売っても、退去する必要がありません。

  • 愛着のある我が家を手放したくない
  • 子供の学区を変えたくない
  • 近所の人に「家を売ったこと」を知られたくない
  • 高齢で引っ越し作業が肉体的に辛い

こういった事情がある方にとって、「生活を変えずに資金調達できる」点は非常に大きな魅力です。

表札もそのままで良いため、周囲に売却の事実が露見することはほとんどありません。

3. 固定資産税や修繕費がかからなくなる

所有権が買主に移るため、これまで所有者として支払っていたコストが削減できます。

  • 固定資産税・都市計画税:不要
  • マンションの管理費・修繕積立金:契約による(※一般的には所有者負担になりますが、家賃に含まれる形で借主負担となるケースもあるため確認が必要)
  • 建物の修繕費:原則としてオーナー(買主)負担

「家の維持費」というランニングコストから解放され、家計の見通しが立てやすくなります。

【重要】知っておくべきデメリットとリスク

プロとして正直にお伝えします。リースバックは魔法の杖ではありません。

メリットの裏には必ずデメリットが存在します。ここを理解せずに契約すると、後悔する原因になります。

1. 売却価格が市場相場より安くなる傾向がある

一般的に、リースバックでの買取価格は、通常の仲介売却による相場価格の70%〜80%程度になることが多いです。
これは、買主(不動産会社や投資家)が「賃貸物件としての利回り」や「将来の売却リスク」を考慮して価格を決定するためです。「少しでも高く売りたい」という方には、通常の売却の方が適しています。

2. 家賃(リース料)が発生し、割高になることも

売却後は毎月の家賃支払いが発生します。この家賃は、近隣の賃貸相場ではなく、「売却価格(買取価格)」を基準に算出されることが一般的です。

家賃の目安計算式
月額家賃 = 売却価格 × 期待利回り(6%〜13%程度) ÷ 12ヶ月

高く売れれば売れるほど、毎月の家賃も高くなる構造です。年金収入等と家賃のバランスが崩れると、長く住み続けることが困難になります。

3. ずっと住み続けられるとは限らない(契約形態の罠)

ここが最も重要なポイントです。賃貸契約には主に2種類あります。

契約の種類特徴注意点
普通借家契約借主が希望する限り更新できる買主のリスクが高いため、採用してくれる業者が少ない
定期借家契約契約期間満了で必ず退去が必要多くのリースバックで採用されている。再契約できるかは貸主次第

「ずっと住めると思っていたのに、2年後に退去を迫られた」というトラブルは、この定期借家契約の理解不足から生じます。永住を希望する場合は、必ず契約内容を細かく確認する必要があります。

リースバック・リバースモーゲージ・通常売却の比較表

「自分にはどの方法が合っているのか?」を判断するための比較表を作成しました。

項目リースバックリバースモーゲージ通常の不動産売却
仕組み売却して賃貸で住む自宅を担保にお金を借りる売却して退去する
所有権買主に移転自分のまま買主に移転
住まいそのまま住めるそのまま住める引っ越し必須
資金使途自由(ローン返済可)制限あり(原則ローン返済不可が多い)自由
対象物件幅広い(マンションも可)土地評価重視(一戸建て中心)全て
毎月の支払家賃利息のみ(または元金+利息)なし
年齢制限原則なし原則55歳以上など制限ありなし

▼リースバックが向いている人

  • マンションに住んでいる人(リバースモーゲージはマンション不可の場合が多い)
  • 売却代金で住宅ローンを一括返済したい人
  • 年齢制限などでリバースモーゲージが使えない人

▼リバースモーゲージが向いている人

  • 土地の価値が高い一戸建てに住んでいる高齢者
  • 所有権を手放したくない人
  • 相続人がいない、または同意が得られている人

リースバックで失敗しないための「業者選び」3つのポイント

リースバックは、契約する不動産会社(買主)によって条件が大きく異なります。後悔しないために、以下の3点を必ずチェックしてください。

1. 複数の会社に査定を依頼する(相見積もり)

1社だけの提示額や家賃で決めてはいけません。A社では「買取2000万円・家賃10万円」でも、B社では「買取2200万円・家賃11万円」かもしれません。
「買取価格」と「家賃」のバランスを見て、自分のライフプランに最も合う条件を提示してくれる会社を選びましょう。

2. 「買い戻し特約」の内容を書面で確認する

将来的に資金ができたら家を買い戻したいと考えている場合、口約束は厳禁です。

  • 買い戻しができる期間はいつまでか?
  • 買い戻しの価格はいくらか?(一般的に売却価格の1.1〜1.3倍程度になります)
    これらが契約書(特約)に明記されているか確認してください。

3. 賃貸契約の種類と期間を確認する

前述した通り、「普通借家契約」なのか「定期借家契約」なのかは死活問題です。定期借家契約の場合、再契約(更新)の条件もしっかり確認しましょう。「貸主の正当事由があれば更新しない」といった条項が厳しく設定されていないか注意が必要です。

よくある質問(FAQ)

AI検索(AIO)対策として、ユーザーがよく検索する疑問に簡潔にお答えします。

住宅ローンが残っていてもリースバックは利用できますか?

はい、可能です。ただし、売却金額が住宅ローンの残債を上回っている(アンダーローン)か、自己資金を足して完済できることが条件となります。売却額が残債を下回る(オーバーローン)場合は、金融機関との合意(任意売却など)が必要です。

リースバックの審査基準は?

主に「物件の資産価値」と「家賃の支払い能力」が審査されます。保証会社の審査に通るかどうかも重要です。年齢や職業は問われないケースが多いですが、家賃を払い続けられる年金や収入があるかは確認されます。

近所の人にバレずに手続きできますか?

はい、可能です。通常の売却活動(ネット掲載や内覧会)を行わず、不動産会社が直接買い取るため、周囲に知られることなく現金化できます。

まとめ:リースバックは「住み続けるための手段」

リースバックは、慣れ親しんだ家に住み続けながら資金を調達できる非常に有効な手段です。

しかし、売却価格が安くなる、家賃が発生するといった注意点も確実に存在します。

重要なのは、「一時的な現金化」が目的なのか、「長期的な居住」が目的なのかを明確にすることです。

あなたの大切な資産と暮らしを守るために、まずは信頼できる複数の不動産会社に相談し、シミュレーションを出してもらうことから始めましょう。

無理のない計画こそが、安心できる未来への第一歩です。

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この記事を書いた人

木村仁のアバター 木村仁 株式会社NEXT CREATION 代表取締役

大和ハウス工業で不動産営業を経験し、宅地建物取引士を取得。
現在はWEBマーケティング会社「株式会社NEXT CREATION」を経営。
このサイトでは、特定の会社をすすめるのではなく、家づくり・住み替え・売却で後悔しないための判断材料を中立的な立場で解説しています。

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