あなぶきのリースバックの評判は本当?マンション所有者が後悔しないための完全ガイド

あなぶきリースバック

この記事は、宅建士資格を保有し、元・大手ハウスメーカー営業の実務経験をもつ不動産専門ライター『木村仁』が執筆しています。

香川県高松市生まれの企業、穴吹興産。「あなぶきのリースバック」という名前を、西日本にお住まいの方なら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

「あなぶきグループなら安心して任せられる?」
「実際に利用した人はどう感じている?」
「戸建てだけど、リースバックを穴吹で検討できる?」

このページに来た方は、きっとこのあたりが気になっているはずです。

先に結論からお伝えします。

あなぶきのリースバックは、「マンションに住み続けながら資金を確保したい人」にとって、検討する価値が十分にある選択肢です。業界では珍しい「普通賃貸借契約」を採用しているため、更新を続ければ長く住み続けられるのが最大の強みです。

一方で、対象物件はマンション限定で、戸建てには対応していません。売却価格も通常の売却より低くなりますし、対応エリアにも条件があるなど知らないと後悔する注意点もあります。

この記事では、あなぶきのリースバックの評判・メリット・デメリットから、後悔しないためのチェックポイントまで、不動産の実務経験と専門知識を掛け合わせた視点でまとめました。

あなぶきのリースバックが自分に合うかどうかの判断材料として役立ててください。

目次

あなぶきのリースバックとは?運営会社と基本情報

あなぶきのリースバックは、穴吹興産株式会社が運営するマンション専門のリースバックサービスです。

リースバックとは、「自宅を売却して資金を受け取りながら、同じ家に賃貸として住み続けられる仕組みのこと」引っ越しをせずにまとまった現金を確保できる手段として、ここ数年で利用者が増えています。

運営会社の基本情報

項目内容
会社名穴吹興産株式会社
設立1964年5月
本社香川県高松市
上場区分東証スタンダード上場
マンション分譲実績850棟・46,157戸(2024年6月時点)
対象物件マンションのみ
資金化までの期間最短1週間(住宅ローンの抵当権がない場合)

1964年創業、60年を超える歴史を持つ上場企業というのは、長期の賃貸関係を前提とするリースバックにおいて、地味ながら重要なポイントです。途中で会社の経営が傾いて住まいの安定が揺らぐ、というリスクを考えにくいからです。

対応エリアは思った以上に広い

「あなぶきは西日本専門」というイメージを持っている方も多いのですが、実際の対応エリアはもう少し広がっています。現在は、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・名古屋市の一部、大阪府・京都府・兵庫県、広島県・岡山県・四国全県、そして福岡県が対象です。

もともとは1985年に香川県高松市でスタートした分譲マンション事業を母体としているため、中国・四国エリアでの実績とノウハウは群を抜いています。そこに加えて、首都圏・関西・名古屋・福岡へとサービス対応エリアを広げてきた、というのが正確な経緯です。「西日本だから強い」というより、「西日本で培った知見を、対応エリア全体に展開している」と捉えるほうが実情に近いでしょう。

対象物件にはルールがある(戸建てはここが要注意)

ここは出回っている情報が古かったり誤解されやすい部分なので、はっきりお伝えします。

あなぶきのリースバックは、戸建てや店舗併用住宅、土地には対応していません。あくまでマンション専門のサービスです。

さらにマンションであっても、次のような条件があります。

  • 専有面積が40㎡以上
  • 築年数が10年以上
  • 構造が鉄筋コンクリート造(RC造)またはSRC造

ワンルームの小規模物件や、新築・築浅のマンションは対象外になることがあります。

戸建てをお持ちの方は、ハウスドゥやセゾンのリースバックなど、戸建てにも対応する他社サービスを検討する必要があります。

あなぶきのリースバック評判|選ばれるの理由4つの強み

あなぶきのリースバックが選ばれる理由は、「マンション専門だからこその総合力」に集約されます。

① マンション専門だからこその査定の的確さ

穴吹興産は「サーパス」シリーズなどの分譲マンションを長年手がけてきたデベロッパーです。建物の構造や管理状態に関する知見が豊富なため、他社が一律の基準で見てしまいがちな物件でも、実態に近い評価をしてもらいやすい傾向があります。

② 業界の8割が定期借家、あなぶきは「普通賃貸借契約」

これは見落とされがちですが、かなり重要な差別化ポイントです。

国土交通省の調査では、リースバック事業者の8割ほどが「定期賃貸借契約」を採用しているとされています。定期借家は契約期間が満了すると、原則として更新されず退去を求められる契約方式です。

一方であなぶきのリースバックが採用しているのは「普通賃貸借契約」

契約期間に定めがなく、借主が希望する限り更新を続けられるのが特徴です。

貸主側からの一方的な解約も基本的にはできません。「いつまで住めるか分からない」という不安を抱えたくない方にとって、これは大きな安心材料になります。

③ 仲介手数料・事務手数料が0円

通常の不動産売却では、売却価格の3%+6万円(税別)ほどの仲介手数料がかかります。たとえば2,000万円で売却する場合、72万円ほどが消えてしまう計算です。

あなぶきのリースバックは穴吹興産による直接買取のため、仲介手数料は発生しません。事務手数料も0円です。手元に残る資金を少しでも多くしたい方にとって、この差は決して小さくありません。

④ 設備が壊れても穴吹興産が直してくれる

リースバック後、給湯器やエアコンといった住宅設備に経年劣化による不具合が出た場合、修繕費用は基本的に貸主である穴吹興産が負担します。マイホームを所有していたときは自己負担だった修繕費が、賃貸に切り替わったことで会社側の負担になる、というのは地味に効いてくるメリットです。

ただし、故意・過失による破損や、通常の使用を超える損耗は対象外になるので、その点は確認しておきましょう。

あなぶきのリースバック実際の評判・口コミの傾向

ここからは、あなぶきのリースバックに関する評判の傾向を見ていきましょう。

なお当サイトの編集部としての立場をはっきりさせておくと、個人の感想や体験談は、住んでいるマンションの条件や担当者との相性によって大きく変わります。一つの口コミだけを根拠に判断するのではなく、傾向として捉えていただくのが正しい読み方です。

良い評判に多い声

複数の不動産メディアが実施した利用者調査では、良い評判として次のような傾向が多く見られます。

  • 担当者の知識が豊富で、初めてでも安心して相談できた
  • 仲介手数料がかからず、コストを抑えて利用できた
  • 売却後も同じ家に住み続けられる安心感がある
  • 普通賃貸借契約なので、退去のリスクを心配しなくていい

特に高齢層や子育て世帯からの評価が高く、生活環境を変えずに資金化できる点が支持されているようです。

悪い評判に多い声

一方で、悪い評判として目立つのは次のような声です。

  • 対応エリアが限られていて、住んでいる場所が対象外だった
  • 専有面積や築年数の条件が厳しく、自分の物件は対象にならなかった
  • 売却価格が、通常の仲介売却より低く感じた
  • 担当者によって対応の丁寧さに差があった

このうち「売却価格が市場価格より低い」という点は、あなぶきに限った話ではありません。国土交通省の資料でも、リースバックの売却価格は市場価格の60〜80%程度になるのが一般的とされています。リースバックという仕組みそのものの特徴であり、住み続けられることと引き換えに発生するコストだと理解しておく必要があります。

公式サイトに掲載されている利用者の事例

あなぶきの公式サイトには、実際に利用した方のケースがいくつか紹介されています。要点をまとめると、次のような利用シーンが見られます。

  • 教育費と住宅ローンの負担が重なり、賃貸への引っ越しも検討していたが、引っ越し費用がかからないリースバックを選んだケース
  • 経営する会社の事業資金を確保するため、買い戻し特約をつけてリースバックを利用したケース
  • 老人ホームへの入所を控えた夫婦が、入居一時金を確保するために自宅を先行して現金化したケース
  • 新築マンションの完成までの数か月間、住宅ローンの完済と資金繰りをつなぐために短期間だけ利用したケース

それぞれ目的も状況もまったく異なりますが、共通しているのは「引っ越しを避けながら、まとまった資金を作る」という使い方です。リースバックならではの強みが活きる場面だと言えそうです。

リースバックの家賃はどう決まる?算出の考え方とシミュレーション

リースバックを検討するうえで一番気になるのが、毎月の家賃でしょう。

一般的な家賃算定の考え方

リースバック業界では、家賃はおおむね次のような式で考えられています。

月々の家賃 = 買取価格 × 期待利回り(年率) ÷ 12か月

期待利回りは物件の立地や築年数、市場の状況によって変わりますが、業界全体で見るとおおよそ7〜13%程度が目安とされています。買取価格を抑えれば家賃も下がりますし、逆に買取価格を高めにすれば家賃も上がる、というトレードオフの関係にあります。

シミュレーション例

仮に市場価格2,400万円のマンションで考えてみましょう。

パターン買取価格想定利回り月額家賃の目安
標準パターン1,920万円(市場価格の80%)8%約12.8万円
家賃を抑えたいパターン1,680万円(市場価格の70%)8%約11.2万円

あくまで一般的な計算式に基づく目安であり、実際の金額は物件ごとの査定や担当者との相談によって決まります。家賃の負担を軽くしたい場合は、買取価格をあえて低めに調整してもらう、という相談の仕方もあるということは知っておくと良いでしょう。

70歳以上は要注意?セコム加入というもう一つのコスト

あまり大きく取り上げられていませんが、70歳以上の方が利用する場合、セコムのホームセキュリティへの加入が条件になるケースがあります。

防犯や急な体調不良への備えとしては心強いサービスですが、月々の費用が別途発生する点は事前に確認しておきたいポイントです。「家賃は安いと思っていたのに、付帯サービス込みで考えると想定より負担が増えた」という後悔につながりやすい部分なので、見積もりの段階で総額を確認しましょう。

あなぶきのリースバックが向いている人・向いていない人

向いている人向いていない人
マンションに住み続けながら資金を確保したい人戸建てや土地をリースバックしたい人
長期間、安定して住み続けたい人短期間だけ利用してすぐ退去したい人
大手・上場企業の安心感を重視したい人1円でも高く売却したい人
設備故障の修繕費負担を減らしたい人あなぶきの対応エリア外に住んでいる人

「住み続けられること」を最優先にする人には合いやすく、「とにかく高く売りたい」という人には他社の通常売却のほうが向いている、というのがシンプルな分け方です。

あなぶきのリースバックで後悔しないための3つの鉄則

他のサイトではあまり触れられていない、不動産の現場経験をもとにしたアドバイスをお伝えします。

鉄則1:普通賃貸借契約の内容を必ず契約書で確認する

あなぶきの強みである普通賃貸借契約も、口頭の説明だけで安心してはいけません。更新のタイミングや、更新料が本当に発生しないか、家賃改定のルールがどうなっているかは、必ず契約書の文面で確認しましょう。説明されなかった条項が契約書にだけ書かれている、というケースもゼロではありません。

鉄則2:買い戻し特約は「価格」と「期限」までセットで確認する

将来的に買い戻したいと考えている場合は、「買い戻せること」だけでなく、買い戻し価格の算定方法と、いつまでに買い戻せるのかという期限を、契約時にできるだけ明確にしておきましょう。一般的に買い戻し価格は売却価格より高くなる傾向があるため、相場感を事前に把握しておくことが交渉の助けになります。

鉄則3:必ず1〜2社、他社と比較する

あなぶきグループのブランド力に安心して、1社だけで決めてしまうのはおすすめできません。売却価格・家賃・契約形態・買い戻し条件は会社によって基準が異なります。セゾンのリースバックやハウスドゥなど、全国対応の会社と査定額を比較することで、家賃や価格の交渉材料にもなりますし、自分の物件にとって本当に良い条件かどうかの判断材料が増えます。

よくある質問(FAQ)

Q. A.

どのような物件が対象になりますか?

マンションが対象で、専有面積40㎡以上・築10年以上・RC造またはSRC造といった条件があります。戸建てや土地は対象外です。

穴吹のリースバックは全国どこでも使えますか?

首都圏・関西・名古屋・中国・四国・福岡が対応エリアです。発祥は香川県ですが、現在は対応エリアが全国の主要都市にまで広がっています。お住まいの地域が対象かどうかは、事前に確認しておきましょう。

住宅ローンが残っていても利用できますか?

売却代金でローンを完済できる場合(アンダーローン)であれば利用可能です。売却価格がローン残高を下回る場合は、自己資金での補填などを検討する必要があります。

買い戻しはできますか?

契約時に買い戻し特約を設定することで、将来的な買い戻しが可能です。価格や期限は個別の契約内容によって異なるため、希望する場合は契約前にしっかり相談しておきましょう。

連帯保証人は必要ですか?

家賃保証会社への加入が条件となっており、保証会社を利用することで、原則として連帯保証人は不要です。

何年くらい住み続けられますか?

普通賃貸借契約のため、原則として借主が希望する限り住み続けられます。契約は基本的に更新を重ねていく形で、定期借家のように「期間満了で退去」という心配はありません。

まとめ:あなぶきのリースバックが向いているのはこんな人

あなぶきのリースバックは、マンションを長年手がけてきた大手企業に、暮らしのサポートをそのまま託せる仕組み、と捉えるとイメージしやすいかもしれません。

  • マンションに住み続けながら資金を確保したい
  • 定期借家の「いつか退去」というリスクは避けたい
  • 大手・上場企業に安心して任せたい
  • 将来的な買い戻しも視野に入れている

これらに当てはまるなら、あなぶきのリースバックは有力な選択肢になるはずです。

ただし、リースバックの売却価格・家賃・契約条件は会社によって大きく異なります。実際に比較してみると、あなぶきより条件が良い会社が見つかることも珍しくありません。

最終的な判断をする前に、必ず複数のリースバック会社へ査定を依頼し、内容を比較してから決めることをおすすめします。

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この記事を書いた人

木村仁のアバター 木村仁 株式会社NEXT CREATION 代表取締役

大和ハウス工業で不動産営業を経験し、宅地建物取引士を取得。
現在はWEBマーケティング会社「株式会社NEXT CREATION」を経営。
このサイトでは、不動産の実務経験と専門知識を掛け合わせた視点から、家づくり・住み替え・売却で後悔しないための判断材料を中立的な立場で解説しています。

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