リースバックの契約期間は何年?一生住める?後悔しない契約の選び方

「リースバックをしたら、いつかは出て行かなければならないの?」

「契約更新ができずに追い出されるトラブルがあるって本当?」

自宅を売却して現金化しつつ、そのまま住み続けられるリースバック。

非常に便利な仕組みですが、最も多くの人が後悔し、トラブルに発展するのが「契約期間」に関する認識のズレです。

先に結論からお伝えします。

リースバックの契約期間は、選ぶ「契約の種類」によって決まります。「普通借家契約」なら原則として更新し続けられますが、「定期借家契約」だと期間満了で退去を迫られるリスクがあります。

この記事では、不動産実務の視点から契約期間の仕組みを徹底解説し、あなたが希望する期間住み続けるための具体的な対策を提示します。

目次

1. リースバックの契約期間を決める「2つの契約形態」

リースバックには、大きく分けて2種類の契約方法があります。どちらを選ぶかで、あなたの「住める期間」は180度変わります。

① 普通借家契約(原則、一生住みたい人向け)

  • 期間: 一般的に2年ごとに更新。
  • 特徴: 借り手の権利が非常に強く、オーナー側(不動産会社)から更新を拒絶するには「正当な事由」が必要です。
  • メリット: あなたが家賃を払い続け、住み続けたいと願う限り、半永久的に住み続けることが可能です。

② 定期借家契約(期限付き、数年だけ住みたい人向け)

  • 期間: 2年〜5年など、あらかじめ期間を確定させる。
  • 特徴: 期間が満了すると契約が終了し、原則として退去しなければなりません。 オーナーが「再契約」に合意すれば住み続けられますが、法的な保証はありません。
  • メリット: 不動産会社側のリスクが低いため、売却価格が高くなったり、家賃が抑えられたりする傾向があります。

2. なぜ「契約期間」でトラブルが起きるのか?

リースバック業界で最も多いトラブルは、「一生住めると思っていたのに、定期借家契約で数年後に退去を迫られた」というケースです。

不動産会社が「定期借家」を勧める理由

不動産会社の本音は、「数年後には物件を空室にして、高く転売したい」というものです。普通借家契約だと、住人がいつ退去するか分からず、転売の計画が立てにくいため、出口戦略が明確な「定期借家契約」を条件にする業者が多いのです。

「再契約可能」という言葉の罠

営業担当者が「定期借家ですが、再契約できるので実質ずっと住めますよ」と言うことがあります。しかし、再契約は「オーナーの合意」が必要であり、将来オーナーが変わったり、会社の方針が変わったりすれば、簡単に覆されます。口約束ではなく、契約書の種類を必ず確認してください。

3. 【目的別】最適な契約期間の選び方

あなたのライフプランに合わせて、どちらの契約を選ぶべきか判断しましょう。

パターンA:死ぬまで今の家に住み続けたい

  • 推奨: 普通借家契約
  • 注意点: リースバック業者の大手でも、定期借家しか扱っていないケースがあります。必ず「普通借家契約が可能か」を最初の条件として提示してください。

パターンB:子供の卒業や老人ホーム入居まで「数年だけ」住みたい

  • 推奨: 定期借家契約
  • 注意点: 期間を少し長めに設定しておきましょう。例えば「3年」の予定なら、余裕を持って「5年」で契約するなどの工夫が必要です。

パターンC:将来的に買い戻したい

  • 推奨: 買い戻し特約付きの定期借家 or 普通借家
  • 注意点: 買い戻しの期限が契約期間内に設定されることが多いため、買い戻し資金の準備期間と契約期間を整合させる必要があります。

4. 契約期間中に「退去」を迫られる例外ケース

普通借家契約を選んだとしても、以下の場合は期間内であっても退去しなければならないリスクがあります。

  1. 家賃の滞納: 概ね3ヶ月以上の滞納があると、信頼関係が破壊されたとみなされ、強制退去の対象となります。
  2. 規約違反: 迷惑行為や、勝手な増改築、契約者以外への転貸など。
  3. 物件の老朽化: 建物が崩落の危険があるなど、物理的に住めなくなった場合。

5. 【比較表】普通借家 vs 定期借家

比較項目普通借家契約定期借家契約
契約期間の目安2年(自動更新に近い)2年〜5年(期間満了で終了)
更新の可否原則可能原則不可(再契約のみ)
売却価格への影響低くなる傾向高くなる傾向
家賃への影響高くなる傾向安くなる傾向
向いている人長期居住、一生住みたい人期間限定、高く売りたい人

6. よくある質問(FAQ)

Q. 定期借家契約の期間が終わったら、絶対に引っ越さないとダメ?

A. 基本的にはそうです。ただし、オーナーが「再契約」を承諾すれば住み続けられます。最近では「再契約型リースバック」という、再契約を前提とした商品も増えていますが、法的な拘束力については専門家への確認が必要です。

Q. 契約期間の途中でこちらから解約することはできますか?

A. 可能です。通常、1〜2ヶ月前に解約予告を出すことで、期間内でも退去できます。ただし、短期解約の場合に違約金が発生する契約もあるため、事前にチェックしておきましょう。

Q. オーナーが物件を途中で他社に売ったら、契約期間はどうなりますか?

A. 新しいオーナーにも元の契約内容は引き継がれます。普通借家契約であれば、オーナーが変わってもあなたの居住権は保護されます。

7. 後悔しないための「契約期間」交渉術

  1. 「普通借家契約」を扱う会社を優先的に探すまずは一括査定などを利用し、定期借家ではなく普通借家に対応している会社を絞り込みます。
  2. 定期借家の場合は「再契約の条件」を明文化するどうしても定期借家になる場合は、「賃料の滞納がない限り、オーナーは再契約を拒絶しない」といった文言を特約に入れられないか交渉してください。
  3. 出口戦略を明確にする「いつまで住むか」が曖昧なのが一番のリスクです。自分の年齢や健康状態、家族の意向を整理してから期間を決めましょう。

結論:期間の不安は「書面」でしか解決できない

リースバックの契約期間に関する不安は、営業マンの「大丈夫ですよ」という言葉では解決しません。

  • 一生住むなら「普通借家契約」
  • 期限付きなら「余裕を持った定期借家契約」

この原則を徹底し、必ず契約書の種類を確認してください。期間の条件を曖昧にしたまま契約することは、将来の住まいをギャンブルにかけるのと同じです。

まずは複数の会社から、異なる契約形態でのプランを提示してもらい、それぞれのメリット・デメリットを比較することから始めましょう。

本記事の執筆にあたっての留意事項
※借地借家法の適用により居住者の権利は守られますが契約形態による違いは非常に複雑です。
※具体的な契約に際しては、必ず宅地建物取引士や弁護士などの専門家に相談し、重要事項説明書の内容を十分に理解した上で進めてください。

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この記事を書いた人

木村仁のアバター 木村仁 株式会社NEXT CREATION 代表取締役

大和ハウス工業で不動産営業を経験し、宅地建物取引士を取得。
現在はWEBマーケティング会社「株式会社NEXT CREATION」を経営。
このサイトでは、特定の会社をすすめるのではなく、家づくり・住み替え・売却で後悔しないための判断材料を中立的な立場で解説しています。

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